月に3~5回はキャンプに出掛けておりましたが、ここしばらくそれがかないませんでした。キャンプをしていないのではなく、文字通り出掛けることが出来なかったのでありました。まさか、キャンプ場を経営することになるとは思っていませんでしたし、こんなに時間がかかるとっも思っていませんでした。今回は、赤城南面でオープンした「オートキャンプ場ナイトビューあかぎ」のレビューになります。せっかくですので?オープンまでの様子とキャンプ場の魅力を盛り込んだ内容にしていきたいと思います。
夜景の見えるオートキャンプ場が作りたい?
赤城でオートキャンプ場がやりたいとドローン仲間から声がかかり、キャンプしないから場所探しに付き合って欲しいと言われて、赤城南面を彷徨ったのがことの始まりです。
自分はキャンプは好きですし、いろいろなキャンプ場に行ってみたいので、キャンプ場を経営するつもりは無く、あくまで場所探しに付き合っただけのはずでした。
からっ風街道に入り下り坂に入ると、道の南側の木が切り開かれ見通しのよい場所に出ました。ここなら夜景が見えそうだね・・・と思いながら山側を見ると何かあります。
脇道を上がり、中を覗いてみるとティッピーテントのような物があります。草は生えていますが平らにならされています。
何やら流し台らしき物とトイレらしき物がありました。
敷地内に大家さんが居たのでいろいろと話を伺いました。コロナ前までは、わらべの里というキャンプ場で教育キャンプなどを行っていたそうです。
いろいろと大家さんと話をし、相方にもくどかれ、それじゃ一緒にやってみますか・・・と言うことでキャンプ場作りがスタートしたのでありました。
草刈地獄
まずは下層から
とにかく草を刈らないとどんな地形なのかもわかりません。敷地は階段状になっていて、全部で4段あります。とりあえず下の段から刈すすめていくことにします。
一番下のエリアは2、3日でなんとかなるんじゃないかと、甘い考えはすぐに崩れ去りました。しかも刈進むと大きな岩がゴロゴロと出てきます。
納車半年の愛車を、その大きな岩にこすってしまいました。マジへこみましたよ。
草が伸び放題だし、草の中からは大きな岩だけでは無く、太くて長い竹の棒が出てきたり、暑いし、ヒルに血を吸われるしで、かなりハードな作業となりました。
草を刈り、刈った草を片付けてなんとか最下層のエリアの草刈が終わりました。ここから上った2層目は、一段目よりも遙かに広い面積があります。
2段目のエリアに刈すすめ
やっと終わったか・・・いや、全く終わっていない。まだ一段目が刈り終わっただけで、残る面積は一段目より遙かに広い。くじけそうになりながら上に刈進んでいきます。
トイレや水場があるエリアですが、草の丈が高くて見通せません。大きな岩はもう出てきませんようにと祈りながら刈進んでいきます。
なんとか終わりが見えてきました。このときはそう思っていましたが、草の生える早さは異常です。
最下層と2層目の草刈が終わったので上空から記念撮影。しかし、大変なのはここからだったのでした。
水回りの整備
まずはトイレ
草刈が終わってたどり着いたのがトイレと水場です。幸いなことに、水道も生きていますし、トイレには電源も通っていて、浄化槽も生きている。これを直せば使えるぞ、と言うことですが、素人二人でどう直すんだ。
まず中身を片付けて、作り変えていくことにします。
とりあえず周りの壁を剥がし中の様子を確認します。元々このトイレも、前管理人の大家さんの手作りで、それを素人が直すという前代未聞のプロジェクトです。
床下の配管を確認し塩ビ管を足して床を張る下準備をします。
天井もなんとかしなければですね。
床は掃除のことも考えコンクリートにしたいと相方が提案したので、それでいいけどどうするんだろうと思っていたところ、ラスカット版とか言う板ならコンクリがのるのだとか。ここまでの作業をしている間にも草が伸びる伸びる・・・
壁面の枠板を取り付けセメント塗り塗りの作業を続けます。途中セメントが足りなくなり買い足したりしながら^^;まあ、行き当たりなんたりですな。
枠板をはず時はわくわくしますね。しかし、穴ぼこだらけで見栄えが悪いので補修したりしてなんとかここまでたどり着きました。
そして洋式便器を取り付けます。開放感抜群の360°フルオープンのトイレです。これで、催したときに慌てて近くの公園のトイレに駆け込む必要がなくなったわけで、水を持ち込めばキャンプできるじゃん!って話です。トイレができたらソロキャンプしてやろう(オープン前レビュー)じゃないかとなるでしょ。
ところが、作業が一時頓挫する事態が起きてしまいます。もう片方のトイレ設置中に便器を破損してしまい代わりが来るまで作業ができなくなってしまいました。
トイレの設置が終わり、内側の壁を取り付けていきます。開放感が無くなるのは残念ですが・・・
内側の壁が張り終わりドアを取り付けます。これで完全に密室になってしまいました。
天井を張りセンサー式の電灯を取り付けます。ドアを閉めると暗いので昼間でもちゃんと点灯してくれました。
そんなこんなでトレイ完成までに1ヶ月以上かかってしまいました。この間にも草は容赦なく伸びる訳で、トイレ改装の合間に草刈とヒルとの戦いがあったことを申し添えておきます。
さらに進化!
トイレ改装中は贅沢品だからいらん。と思っていたあれが、オープン祝いだと言ってプレゼントしてくれ流人が現れました。
寒くなる前に間に合いました。ウォシュレットです。ありがたいことです。
水場もなかなか
改装前の水場がこちら。当初はきれいに掃除して使おうかとも考えていましたが、物の状況を見るにそれは不可能であると言うことで入れ替えることにしました。
とりあえず一度すべて撤去してからどうするか考えることに。
コンクリを流し込んで作る案もありましたが、軽量ブロックを敷き詰めて足場を作ることにしました。これもこれで地面を平らにするのはかなり大変でした。
なかなか平らにならないので、何度もブロックを外しては地面を掘って直すことを繰り返し、できる限り平らになるようにします。これも時間がかかってしまいました。
床がある程度できあがったので屋根を着けます。着け終わった途端に夕立が・・・
排水管の工事を終え、注文していたシンクが到着です。何度か降った夕立のせいで床面のブロックは泥だらけになっています。
シンク取り付け完了です。
こちらの工事は大分遅れてしまいましたが、水場の照明も取り付けられました。これもセンサー式ですが、夜中に突然付いたりします。お泊まりの時は驚かれぬようにお気を付けください。風が吹いて何か飛ばされたり、あれが徘徊したりすると夜中に急に灯りが付いたりするのです。
照明設置後、暗くなってセンサーが正常に作動するかを確認してその日の作業終了となりました。これでキャンプ場運営に必要な水回りが完成しました。プレオープン開始後1ヶ月以上かかってしまったのでした。
物置欲しい
キャンプ場整備の度に必要な道具を車に積み込んで通うこと2ヶ月、さすがに大変です。草刈り機を積んで燃料のガソリンを積んで、車の中はガソリンくさいし、汚れるしで、なんとか物置が欲しいと考えておりました。が、水場の整備が終わるまでは手が回らずにいました。が、ついに物置の設置に取りかかるところまで来たのでした。もちろん、期待を裏切らないハプニングのオンパレードです^^;
枠板を立てて、砂利を敷いて、転圧機で固めてコンクリートを流し込む準備を進めます。
金網?なんかこうするらしいので^^;そしてここからが聞くも涙語るも涙のコンクリ騒動
コンクリって流れないんだ^^;これ広げなきゃ。やばい固まる。どうすんだ。踏め。たたけ。押せ。伸ばせ・・・・
一時はどうなる物かと・・・別にここに住むわけではないし、多少凸凹してても物置だからいいんじゃないか。
枠板を外したところこの通り、物置にはもったいないでしょ。
それではいざ物置作りを始めましょう・・・一番下の枠組みを組み始めてすぐ、部品が足りない、いや同じパーツがいくつかある。いずれにしろ作業は中止せざるを得ません。すべての部品を確認したところ、同じパーツが2つ余分で、そのため足りないパーツが2つあることがわかりました。足りない部分をすぐに送るように販売店に要請しましたが、それでも2,3日はかかります。
そして届いたのがこちらのパーツ・・・色違うじゃねえか。しかし、もうこれでいいじゃん。一部色違いもおしゃれだろ。と言うかもう面倒くさい。
で、作業をしていると激しい夕立が・・・また作業中断です。物置の白いパーツの部分が2カ所あります。どこかわかりますか^^;
なんとか物置が形になってきました。コンクリに穴を開けてビスで固定し、側面をはめ込んで固定すれば完成です。
物置完成です。トイレ、水場、物置・・・長かった。
物置の出入り口にスロープを作ります。これで自走式の草刈り機の出し入れも楽になります。
物置の横に薪を入れるための箱も設置しました。
物置周辺の様子です。長かった。そしてなんとかプレオープンへとこぎ着けたのでした。6月末の整備開始から丸々三ヶ月かかってしまいました。
さらに向こうへ・・・
プレオープンできたのは、キャンプ場予定地の約半分の面積で、さらに苦行は続くのでした。
三段目のサイトには、ティッピーやゲルがあります。が、幕がかなり劣化していて破れてしまっている箇所もあります。修理して使う案もありましたが、整地して見晴らしのよいサイトとして利用することにしました。こちらの解体もかなりの難事業でしたが、トイレ改装の作業に比べれば比較的楽でした。
ティッピーの跡地を整地し、階段を作っていきます。
ここもコンクリで固めました。
階段も完成し、三段目もオープンできました。
見晴らしのよいサイトです。そしてその上の段も草を刈りなんとか予定する全サイトをオープンにすることができました。時に西暦2024年12月13日です。めでたしめでたし。
ナイトビューあかぎサイト紹介
夜景サイト
最下段のサイトになります。街道沿いで車が通行が気になるところですが、夜景がよく見えるので夜景サイトと名付けました。
キャンプをしながら正面に夜景を眺めることができます。
サイト内に大きな岩が点在しているので車の移動の際は注意が必要です。テーブル代わりにもなりますが、無理して使うことも無いでしょう^^;
星空サイト
サニタリーに近い使いやすいサイトではありますが、一番先の方に陣取らないと夜景は見づらいところではあります。
夜景を眺めながら一杯やるならこのポジションがベストになります。広めなので、大きめなテントをお持ちの方はここがおすすめかと。
展望サイト
展望サイトオープン直前の様子です。ティッピーなどが合った跡が円形に残っています。
このサイトであれば夜景を見ながらのキャンプも可能です。サニタリーにも比較的近いので一番おすすめのサイトです。地面も一番平らに整地されているので区画化も検討中です。
夜景を眺めながら一杯やれます^^
林間サイト
最後にオープンした林間サイトです。名前の割に木は少なく開けています。
一番の高地なので見晴らしはいいです。ただ展望サイトに人が入ると夜景を見るには場所取りが肝になるでしょう。
林間サイトから見える夜景です。下のサイトにお客さんがいればこうは見えないかもしれませんが。
まとめ
夜景が見える場所でキャンプ場がやりたいと言うところからこの話は始まりました。最低限水回りだけあればキャンプできるだろうから、そこだけ作ろうと言うコンセプトで。薪の販売もウォシュレットも最初の計画には無かったのですが、紆余曲折いろいろある物ですな。この後どうなるのでしょうか・・・ドローンが飛ばせるキャンプ場として新しい内容を盛り込んで行きたいと考えていますが、そちらは全く話が進んでいません。管理棟が無いので、時間が許すときはソロキャンプしながらチェックイン等の受付をしています。よかったら様子を見に来てください。管理には常駐していませんが、そんな理由でいることもあります^^;このブログをご覧の方なら、あのテントはそうかもとわかるかもしれませんので、その際はお気軽に^^;